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オカリナの音色 倍音 

 楽器や人の声などいろいろな音の中に含まれ、その音色を作っている倍音。ひとつの音に聴こえても、実はいろいろな音が混じっているんですね。倍音は、大きく整数次倍音と非整数次倍音があるそう。整数次倍音が多く含まれるとギラギラした音色になり、非整数次倍音が多いと風のような音色になるそう。美空ひばりや浜崎あゆみの歌声は整数次倍音が多く、宇多田ひかるや森進一の声は非整数次倍音が多いそう。その辺のところが、詳しく「倍音」という本に書いてあります。

 世界的な尺八奏者の中村明一氏の著。中村氏は、中学時代からジミーヘンドリックスなどのロックに傾倒し、エレキギターでエフェクターでいろいろな音作りをしていた関係から、いろいろな倍音を自由に出せる尺八と出会って尺八に魅せられていったそう。

 

 この本を読み初めてから、オカリナの倍音のことが気になり、スマホのアプリをダウンロードして、時々倍音を調べてみています。基音の周波数だけ際立っているのかと思ったら、整数次倍音も適度に含まれているんですね。FFTwave ver1.6アプリで周波数のグラフを見ると4ピークまで数値を表示してくれるんですが、頭の中でざっと計算すると際立った基音の他にだいたい第2次(オクターブ)、第4次(2オクターブ)、第8次(3オクターブ)の整数次倍音が表示されることが多いです。上のレ以上は基音と第2次倍音の2つのピークだったり、3つの倍音だったり。高音になると純音に近づくのでしょうか。出ている整数次倍音はそれぞれ基音の半分から3分の1程度の強さです。これが、柔らかで魅力的なオカリナの音色の特性なのかもしれません。
リコーダーも見てみましたが、もっと多い数の整数次倍音がでており、それぞれが基音の音量に近い強いレベルででています。よりギラギラしているということでしょうか。そして、気柱共鳴特有の倍音に飛びやすい(オクターブ上が出やすい)ことにつながっているんですね。

 

 前に、リコーダーやフルートの音がオクターブ上がることを倍音が出ると表現してしまいましたが、その場合、正確には 第2次モードの音が出るとか、第4次モードの音が出るとか言うのだと思います。でも、オーバートーンフルートとかありますもんね。混同しちゃいます。

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