
ジョバンニ
アルトC
Vega
息の量
中よりやや強め
約220g
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開管か閉管か?オカリナは?『こうして管楽器は作られる』を読んで…
2020年09月20日 15:40ブログから
管楽器の開管か閉管か?
ということを、この本を読んでようやくイメージが正しくつきつつあります。
長年、ヤマハ楽器でウイーンフィルのためのオーボエやホルンも設計製作された竹内明彦さんという方の本です。
しかし、発刊されたのは著者がなくなって5年たってから。
あとがき等読んでいて、著者がきっと周りの方から慕われていて、この本の発刊に至ったのではと想像がつきます。
楽器の物理現象を数式を一切使わず、とても分かりやすく書かれています。
定在波の状況を、フルートやクラリネットの中に自作の細長いマイクを入れていくことで可視化しており、わかりやすいです。
フルートやリコーダーなどの開管楽器は何故開管なのか、それは歌口と、歌口の管体の反対側の指穴をあけている一番端の指孔と内部の空洞部で音波の自由端反射が起こって内部に定在波が生じているからです。その辺のところをこの本のおかげでイメージできるようになりました。
あと、他の資料とか読んでいて気がついてきていることですが(正しいのかどうかわかりませんが)、歌口の音波の自由端反射の事です。特に歌口の開口部で音波がいったん外に反射して内部に戻るなんて、息を吹き込んでいる歌口で起こりそうもない感じがしますが、吹き込む息の気流の速度は速くて10m/秒、一方音波の伝播速度は340m/秒もあるので、音波にしてみれば、気流の速さなんて止まっているようなものなのかもしれません。気流の流れと音波の伝播の事をつい混同してしまいそうになりますが、速度の事を考えると、まったく別と考えていいのではと…。しかし、内部の定在波の振動と同じ周波数でどう歌口での気流の自励振動に同期してどうつながるのか? そのへんが今一つイメージしにくいです。(その辺のところを流体音響学の論文など検索して読んでみたこともあるのですが、すごく難しい理論と数式でほとんど理解できません。結論の文章がおぼろげにわかるくらいです。コンピューターによるエアリード楽器の音源等のシュミレーションが九州工業大学の情報工学の研究室で研究されているみたいです。スパコンの情報処理の良い題材になるのでしょうか。そのくらい複雑ってことなのかな。)
そして、オカリナの事も考えるのです。 オカリナはヘルムホルツ共鳴。気柱共鳴とはちがい、内部の空気全体で共鳴しており、フルートなどの気柱共鳴は倍音でオクターブ、2オクターブと定在波が分割するような感じで周波数が上がりますが、オカリナには基本的に倍音はありません。そして、指穴をあけていくと音高が上がるのはフルートと同じですが、フルートが右の方から指穴をあけていくと、開放した穴を2つくらい飛ばした右側の穴を押さえてもまったく音高に変化がなくなります。管の指穴を閉じている部分でしか共鳴していない形になります。でも、オカリナは、開けている指孔のどの部分も、閉じると音高が変化します。
したがって、開放しているすべての指穴が音に関係していると言っていいと思います。そして、もしかすると、そのすべての指穴と歌口で、音波の自由端反射というか「端」ではないので、自由全穴反射?が起こっているのではないかと思います。
そこで、また、この本に戻るのですが、オーボエのアンダーカットの事が書かれています。
アンダーカットって オカリナではあまり言わないみたいですが、指孔の内側の形状の事です。オーボエの場合、その形状で相当音が変わるということが書かれていました。それを読んでから、私も アンダーカットを丁寧に削るようにしていますが、音色が変わることが多々あります。先日、恵庭のラブフルート(インディアンフルート)製作者の小野昭一さんに頼んでいたラブフルートができてたという連絡があり受け取ってきたとき、アンダーカットの事も聞いてみたのですが、ラブフルートの場合も、やはり相当音が変わるとおっしゃっていました。音高を指穴の径を広げて上げるかアンダーカットで上げるかは音色との兼ね合いでするそうです。私もこっちの指穴のアンダーカットを変えたら、こっちの指穴と共鳴したような感じがした、と思う時など、不思議なことが時々あります。
楽器の中に、オカリナの中に、宇宙があると思うこの頃です。